本作は天狗の兄弟が巻き起こすドラマチックな物語である。舞台は米国ニューヨークの少年オン。彼はある日、自身が天狗の子孫であることを知らされる。しかし、彼らは特別な力を持っているわけではなく、日々の食事と簡素な生活に関心を寄せる兄、飯綱基と共に、14歳の1年間、日本で隠遁生活を送ることになる。ある日、オンは基の背中に天狗の子孫にしては珍しい羽が生えていることに気付く。さらに、彼は基の飼い犬むぎが自分に話しかけてくるという特殊な能力、動物と会話ができることに気付く。